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ダイヤのAの話
雅鳴も御鳴もすきだけど、最近カル鳴がすきです。
大人なカルロスと子供な鳴ちゃんのやりとりがすごくかわいい
てかカルロが鳴ちゃんのこと「坊や」って呼ぶのは公式なんですかね?
もしそうだとしたらめっちゃかわいい・・・
いやかわいすぎますよ!

てなわけで追記でカル鳴です←唐突(^q^)!!
なんだかカルロスがかわいそうな子になってしまった・・・ごめんカルロ。

苦手な方はみないほうがよいとおもわれます。


                        みぃ
ほんの少しだけでもいいから、なんて




『ゆびわ』




「カルロスー!まささんと喧嘩したー!」
「おー坊や、また来たかー」

半泣きの状態で、バットだの靴だのでごちゃごちゃの寮の廊下を、前も見ずに駆けて来るもんだから、危なっかしくてしょうがない。
カルロスはいつもそんな鳴を、走ってきた勢いのまま、抱き上げる。軽い身体はいとも簡単に持ち上がって、細い腕がカルロスの首を回った。

「ウチの黄金バッテリーはまた喧嘩か?」
「今日は雅さんがいけないんだよ!オレ悪くねーし!」

口を尖らせて、しきりに雅さんの悪口を言う鳴が可愛くて、忙しなく動き続ける小さな口を、カルロスは自分の唇で噛み付くようにふさいだ。

「うわ!・・ちょっ、と!」
「悪いな。あまりに可愛かったから。」

鳴は、ぎえーだかぎやーだか良くわからない奇声を発して、猫のようにするりとカルロスの手から逃げ出した。

「…サイアク!カルロスも雅さんも信じらんない!」

きゃんきゃん吠える鳴をよそに相変わらず器用だな、と感心する。

「カルロスはすぐそうゆーことするから嫌なんだよ!」
「向こう生まれなもんでね」

にこ、と笑ってみせると「うざっ」と嫌な顔をされて、腹にパンチを喰らった。
流石関東一の投手だけあって、腕力は半端なものではない。
いてて、と腹を押さえながら、カルロスは鳴を見た。

「で、どしたの。なんで喧嘩しちゃったんだ?」
「だってね、おれ悪くないんだよ!全部ぜんぶ雅さん、が…」

一生懸命に自分が悪くないことを主張する鳴の大きな目に、じわじわと涙が溜まっていく。
終いにはわあんと大声をあげて泣き出す始末だ。
近くの部屋の部員達が鳴の泣き声に、なんだなんだとドアから顔を出す。
白河が泣き声を聞きつけて、ガン切れ状態でこちらに来ることを恐れて、(鳴のことになると、白河は誰にも手がつけられなくなる。)カルロスはとりあえず自分の部屋に鳴を招き入れて、なだめてやることにした。

ふわふわのクッションの上に座らせてやると、泣き疲れたのか、鳴はテーブルに張り付いて、くたりと動かなくなった。

「鳴?」

白銀の細い髪の毛に触れると、もぞと白が動いた。
白くて細い指が、自分の髪の毛に触れたカルロスの人差し指をきゅ、と弱々しく握る。
赤ん坊みたいだ、と思って全部の指で、小さな手を守るように包みこんだ。
それからぽつりぽつりと、呟くように話しはじめた鳴の言葉を、こぼさないようにひとつずつ丁寧に拾って、繋げた。

わかってるんだよ心配かけてるって、と消え入りそうな声で呟いた鳴の目に、また硝子のような涙が溢れて、ぱたとテーブルに落ちる。
ほらまたそうやって泣く、と涙を拭ってやると、すん、と赤くなった鼻を鳴らして潤んだ瞳が一瞬だけ、ちらとこちらを見上げた。

最近よく稲実の黄金バッテリーは喧嘩をする。
チェンジアップがどうしても完成しなくて、二人で言い合いになっているところを度々見かける。
鳴は、ストレスで何度も吐いた。その度にまた喧嘩になって、悪循環が続いていく。
そうやって喧嘩した夜には、必ずカルロスのところに来るのだ。

「雅さんもさ、鳴のために言ってんだよ。ボールを受けてもらうだけじゃなくて、相方の気持ちを受け取るのもピッチャーの仕事だぜ。」

涙の跡が残る柔らかい頬を擦るように撫でながら、カルロスは微笑んだ。
鳴は顔を上げようとしない。
顔を上げないまま、カルロスの胸に額を擦り寄せた。

「だって、どうしたらいいのか分かんねえんだもん…」

鳴が顔を埋めたままひっく、としゃくりあげて指を噛んだ。
これは鳴の癖で、悔しいときとか泣くときに、自然と口に指が運ばれてしまう。
当の本人は全くの無意識でやっていて、噛みすぎて血が出て、わあん怪我したーなんて泣き叫ぶので、雅さんや監督に止められることが多々あった。
カルロスは、また傷になって球が投げられなくなると困ると思い、血が出るから止めな、と優しく鳴の指を引っ張ったが、頑なに噛むのをやめない鳴を見て仕方ないな、と代わりに自分の指を鳴の口に入れて噛ませてやった。
拒むことなく素直に自分の指に噛みつく鳴の犬歯が、ほんとうに動物のようで。
カルロスは白いふわふわの髪を優しく抱くように撫でた。

噛まれた指から血がぽたぽたと落ちて、灰色のスウェットにしみを作った。

痛くはなかった。ほんとうに、全く。

この傷が、恋人たちが愛を確かめあう指輪のように、明日の自分の存在意義を教えてくれるものになるのだと分かっていたから。

少しだけでもいい。
鳴が自分だけを必要としてくれたのだと、確かめられるものが欲しかったのだから。


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